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占い 2

オープンしたてのカフェの片隅で神経質そうな痩せた中年女性が、煙草をふかしコーヒーを飲んでいた。

私が向かいの席に座ると
こちらをジッと見つめて
守護霊について語り始めた。

あなたのおばあちゃん。
働き者で畑仕事をよくする方ね。


… … …。

はぁ……。


そこでまた煙草に口をつけ
煙を吐きながら

この方は、私と同じで
霊能力を持っている方やね。

と、女性占い師は頷きながら
こちらを見つめた。


… … … 。



あの…守護霊は1人ですか?



そうや。1人の女性やね。
思い当たる?



私の父方の祖母は、確かに昔
大きな畑を借りていたことがある。
しかしながら、働き者とは無縁。

母方の祖母は、女手ひとつで
母達を育てたので
働き者ではあると思うが
畑仕事とは無縁。

霊能力など無縁の家系だったが
ひとつ思い当たるならば
母方の祖母の妹が神主をやって
いたはずだ。

3人集まれば該当するが
1人となると、違う。

説明すると、それに合わせて
くるような気がしたので
私は、さぁ…思い当たりません。

とだけ答えた。


聞きたいことはひとつだけ。
守護霊とか前世とか
私にはどうでも良かった。
2011年から続いてきた
病気、事故、身内の死、病んでいる
娘、この状況はいつ終わるのか?

更にまだ追いうちが来るのか?


そうなら、私はもう
生きてはいけないような気がする。
気力も金も思考力も何も
残っていやしない。

この占い師が
インチキだろうが
本物だろうが

私は、ひとつだけの答えが
欲しかった。

2011年から
2012年までに起こった出来事を
一覧にまとめたものを
彼女に渡した。

彼女は、うんうん
書かなくても、読まなくても
私にはわかるわ。
といわんばかりに、妙に何度も頷き
時折目を瞑り、暫く無言で
大きな溜息と共に私の目を見つめて
涙を流し始めた。


大変だったわね。
と、一言では片付けられないね。
これだけの事がこの一年間で起こる
なんて、あり得ないこと。

あなた生きてる。

多くの人は、これ全て
乗り越える前に死を選ぶか
心が壊れてしまいます。

よく生きて、ここに
来て下さいました。


私の心はとっくに壊れてるけどね。
それは見えていないのか?
私は、そんなに強い人間に見えるか?


占い師は、石を繋ぎ始め
器用にブレスレットのようなものを
作り出した。



買うつもりなんかないのに
どうしよう…。

すると、彼女はそれを
私に握らせ
家のどこに置けば効力があるか
説明した上で


お代金はいりません。
それとね、あなた…


もうね、一生分の苦難を
乗り越えたからね(^^)

これからは、よく笑って
暮らせるから。


大丈夫。


ここで、私は初めて泣いた。


欲しかった答えがそこにあった。


もう終わったから
大丈夫。
もう何も起こらない。


出まかせでも何でも良かった。
ただ、ただ私はその言葉が
欲しかったのだ。
そしたら、あと少しは
生きていけそうだったから。











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