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熱い男の影響力

熱い男は、人にあだ名を付けるのが好きだった。

それまで、おばあちゃん先生の担任ばかりで田舎者の私達は
それなりに平穏に暮らしていた。

友達の名前を呼ぶときは、下の名前で○○ちゃん、○○君。
それ以外に人を呼ぶ方法なんて、おそらく誰も考えていなかったし
一瞬あだ名らしきものがついた人がいても、浸透することはなかった。

ある日のこと...

熱い男がみんなの前でこう言った。

「おい!すみれ!お前の名前は全部点々がつくなぁ!」

そして、いや~こんな事に気づいた俺って面白い!
みたいな顔で得意になっていた。

いま思えば小学生以下の思考能力だ...全くセンスがない。

あの男の{私の名前にはすべて濁音がつく!}発言で、クラスは一気にヒートアップ!
他に濁音がつく人を探し、濁音がつかなくても無理やり濁音にしてしまい、たちまちいくつかのあだ名が誕生してしまった。

そのあだ名を基本に改良を重ねられ
新しいあだ名が生まれたりしていった。
そのうちに、クラス全員がお互いを呼び捨てで呼ぶようになった。
知らず知らずのうちに、皆に一体感が生まれていったのだ。

25年経った今でも、この時の濁音のあだ名で普通に呼ばれている
子がいる。中学へ行っても、高校へ行っても...(笑)
本名はとても綺麗な名前なのだが、あまりにも浸透しすぎて
あだ名が本名だと思う人がいた位。

その友達の周りには、いつの時代もたくさんの人が集まっていた。
それはひとえに彼女の人徳なのだが
(あの人苦手とか、ムカツクとか彼女を悪く言う人はただの1人もいなかったから。普通に生きててそんな人はいないと思うが、本当にそうだった。)
あだ名があまりにも親しみやすかったから
更に人気に拍車をかけていたように思う。

本人はきっとそんなに気に入ってはいなかったと思うのだけど
心の広い人だったから、いつもニコニコ受け入れてた。
そんな彼女をみんな親しみを込めて、熱い男のつけたあだ名で呼んだ。
くだらないきっかけで、適当につけたあだ名が未だに影響しているって
当の本人は知っているのだろうか...(笑)

私は、この男のお陰でどれだけ人前で屈辱を受けたかわからない。

屈辱という言葉は適当ではないが、この頃の私にとったら
屈辱としか思えなかった。
思い出す限りの一番最初の屈辱がこの濁音事件だった...

それまでの私は
今のモモと一緒で人に見られたり、笑われたり
からかわれたりすることに耐えられなかった。
馬鹿にして笑っているわけでもないのに
笑われたら100%馬鹿にされていると思い込み
辛くて苦しくて、涙がでたり突然怒り出したこともあった。

そのくせ 人の事は親しみを込めて笑っていた。
多分、人一倍笑っていた。

馬鹿にして笑っていたわけじゃない。
何だか愉快で好感を持ち笑っていたのだが
その気持ちを自分に置き換えて考えることは、全くできなかった。
だから、人の事は笑うのに
自分が笑われると気分を害してしまうという
とてもからみづらい人間だったのだ。

それなのに、この男ときたら...
私ばかりをからかうフシがあった。
その度に私は怒りに震え、時には泣いて抗議した。

そんな私は、卒業する頃には人に笑われる事に
喜びを感じるまでに成長してしまったのである。
それは、単に人前で屈辱を受け続けて慣れてしまったからだろうか?
確かにそれもあると思う(笑)

でも、ちょっと違っているかな。

私は、この先生にあらゆる自信を頂いた。

たくさん、怒られたけどその倍褒めてもらった。
たくさんからかわれて、笑われたけれど
先生という立場にも関わらず自分をからかい、笑うことを
生徒に許してくれていた。
何しろ、どんな話でも聞いてくれたし
一日中話しかけていたように思う(笑)

調子に乗りすぎると、ゲンコツが飛んできたが、ゲンコツが飛んで
来ない範囲で先生とコミュニケーションを取る事を覚えて行った。

調子に乗りすぎるか、無口になるか...
間がなかった私だったがこの時の経験は今でも生きている。

今でも、調子に乗りそうな時は
「おっとそろそろ、ゲンコツがくるぞ!」と自省する事があるのだ。




エピソードはまだ続きます。

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教育

教育ってなんだろうね。
この熱い男の話を読んでいると、こういう先生が発達障害の子供にこんな風に接していたらどうなんだ??って思うよね。
たぶん、息子の担任がこの先生で、すみれさんがされたような事を息子がされたら、私は怒りまくってしまうかもしれない・・
「息子には障害があるから、こうしてくれ、ああしてくれ」って専門書でも差し出して訴えるかもしれない。
でも、すみれさんの体験談を読んでみると・・どうよ・・??
この熱い男の教育がすみれさんをとても成長させている。
一つ言えることは、きっと熱い男には「愛」があったんだろうね。
厳しくしても、時にはゲンコツが飛んできても、そこに「愛」があるのなら、子供にはいつしか通じるものがあるのかもしれないですね。
これって子育ての基本だよね。
ん~、熱い男・・今後も楽しみです。

私も同じです

私も、モモの担任だったら抗議していたかもしれません(笑)
今の時代こんな教育法はできないでしょうし
探してもこんな先生いないと思うけど。
たまたま、私と相性が良かったのだと思いますよ。私の性格と、障害の傾向がこの先生の
教育方針に合っていたのと、何よりも
ちゃんと向き合ってくれる心がちゃんと
伝わっていたのでしょう。
今、先生に会って色々話をしたいですね~
モモや私の事どんな風に思うだろう...
想像がつかないので余計に聞いてみたいのです(笑)
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