方向指示器の怪
2008.03.05
方向指示器って、切れそうになるとチカチカがめちゃくちゃ早くなるんだよね.....
そりゃ、ものすごいスピードでチカチカするんだわ.....
あれは、私がまだまだ若かりし頃のこと。
その当時、私は実家から車で通勤していた。
私と同じ方面から通ってくる先輩が
ずっと後ろついて行ってたのに気がつかなかった?
すみやん(当時のあだ名)方向指示器も出さないで曲がるから
びっくりしたよ〜!
と、挨拶もそこそこに私に言った。
方向指示器を出さずに曲がるなんてことは....ありえない。
納得いかない私は
え〜〜〜〜!ちゃんと出してましたよ〜。
と、答えた。だって、間違いなく出してたのだ。
すると....もう1人の先輩が
もしかしたら、ランプが切れてるんじゃない?
ここ最近、点滅が早くなったりしてなかった?と、会話に入ってくる。
えええ〜!!!
ランプって何?切れるの?切れるんですか〜?
(先輩2人)当たり前よ〜!
帰り際...先輩が、私に1つの提案をしてくれた。
すみやんの家に着くまで後ろついていってあげるわ。
知らない人が後ろについたら、追突される可能性あるしねえ....
先輩は、私の家が通り道。
わざわざ遠回りしてくれるのではないから、私は是非...とお願いした。
調べてみたところ、右折のランプは無事で、左折が切れていることがわかった。
幸い、家の手前までは左折はない。
しかし、最大の難関は国道から我が家に入る細い私道への左折なのである。
結構な交通量、しかも夜.........
いきなりあの私道に曲がるのは、危険極まりない。
運転しながら、私はどうすべきか考えていた。
ランプの替えがありそうなお店は閉まっていた。
思い当たるお店はあったが、そこは4車線もあるような交通量の激しい場所にあり
しかも、自宅へ帰るより遠い。
何とか、今夜乗り切って明日の朝、家のすぐ近くのガソリンスタンドに
寄ってみようという結論に至った。
そこなら右折で入れる。うん。そうしよう......
何気なくルームミラーで後ろの先輩を確認すると........
先輩の車がない!!
代わりに私の目に飛び込んで来たのは......
FUSO
FUSOである
ルームミラーいっぱいにFUSOの文字が.........
ああ....先輩よ.....今何処......
私は、どうなるのだろうか。
よりによってこんな巨大なトラックが後ろについている。
しかも、そのトラックはどこまでもどこまでも、ミラーの中から消えてくれぬのだ。
左折スポットまで、あと2キロほど。
私は、更に考えた。考えて考えて考えて導き出した結論は
とりあえず曲がることを後ろに知らせること!!
だった。
左折だが、右折の指示を出せば、この人は曲がるのだと理解するだろうと思った。
右には曲がれる道はない。
ないからこそ....
この人は、右折のウィンカーを出しているがとにかく曲がるのだ。
しかし曲がれるのは左にしかないのだから
この人は、きっと左折をするのだろうと思ってくれる。
と、私は自分に言い聞かせた。
私が馬鹿と言われる所以である......
しかし、そうは言っても不安が残る。
左に曲がるのに、右の指示を出したら余計にややこしい事に
なるのではないか...
しかし、そこは一車線。
私が右に曲がることを知らせても、後ろのFUSOは私の車を左から追い越すことは
出来ない。そんなスペースはないのだ。
私が、完全に左折するまで後ろのトラックは、待つしか道はない。
よっしゃ!!
覚悟を決めた私は、方向指示器を点滅させた。
右に出してるけど左よ!!右だけど左なの!!
とにかく曲がるから!!曲がります〜〜〜〜〜〜!!
......とっさに、私に名案が浮かぶ!!
急いで私は窓を開けた。
窓を全開にして、
私は大きく左折のポーズをとった!!
夜である....見えているだろうか....?
どこかのおじいさんが、自転車でやっているのを見たことがあるが
このポーズは、車でも通じるのだろうか・・・
私道が見えてきた。いよいよである.。
私は、最後にもう一度自分の伸ばせる限界まで手を出し
方向指示器は、右に出したままで
FUSOの注意を惹きつけ左折のポーズをとった。
ま......曲がった......
曲がれた............
私は、夢にまで見た左折に成功したのである。
星が綺麗な夜だった。
ハザードランプを点ければ良かったんでないの......??
と、気がついて散々1人で思い出し笑いをしたのは
つい先日のことであった......


