20080502
- イケメンパニック(05/02)
イケメンパニック
2008.05.02
イケメンである.....マルの新しい担任は、ゾクゾクするほどのいい男である。
あたしゃ...昨年まで、この担任が家庭訪問に来るお母様達はどんな対応を
するのだろうって思ってた。
あの先生と、密室に2人きりで、お話を....なんて、とても私には出来そうもない。
それどころか、鼻息を悟られないようにする方に意識が集中してしまい
話どころではないだろうて。
家庭訪問の時期になると、こんな妄想を1人繰り広げていた私であったが
とうとう...とうとうである。
とうとう、このあばら家に、あのイケメンが足を踏み入れる日がやってきたのである。
やはりジャラジャラと着飾り、口紅を塗りたくるのか?
やはりお茶は、イングリッシュテーやろか?
やはり鼻息と、挙動不審さを隠す為にはマスクでカムフラージュか?
スリッパは?カーテンは?いっそのこと
高級応接セットを買ってしまおうか!!
いちいち表現が古臭い...
そんな事を考えては1人ほくそ笑んでいた私であったが
この2週間ほどの間....あまりの忙しさに
さすがのイケメン訪問でさえ私の頭から綺麗に抜け落ちていた。
何となくイケメンが来るのはわかっていたのだが
心ここにあらず...
せっかくのイケメンなのに
どういう訳かアドレナリンが沈黙している...
家庭訪問の後で、なっちゃんと会談する予定だったので
私は、洗濯物を取り込み、夕食の準備をしていた。
山芋を切った後、手が痒かったので私はお酢を手にかけてみた。
お酢が痒みを止めるのかは全くわからないが、試しにやってみただけだ。
最初の先生が来るまであと20分。
うちは、特学の先生も含めて3人の先生がいらっしゃることになっていた。
台所が片付いたので、あとは洗濯物と掃除機をかけたらいいのだ。
掃除機は、朝にかけたばかりだったが
やはり、もう一度かけた方が気持ちがいい。
私は、掃除機のコードをコンセントに差し込んだ。
ピンポーーーーーーーーン
はて....?
先生がいらっしゃるには、まだ早い...
前の訪問先で、早く話が終わったのだろうか...
うちのリビングには掃除機も、洗濯物の山もあり...
とりあえず、私は返事をした。
こんにちは。竜ケ崎 です。
出た〜〜〜〜!!イケメン出たぁぁ!!
思わず私は、こう答えてしまった。
竜ヶ崎せんせいでは、ないですか!!
はい。竜ヶ崎です。
アドレナリンよ...おかえり。
アスリートに生まれ変わった私は、洗濯物を別の部屋に放り投げ
とりあえず、掃除機をかけたら整理しようと思っていたあちらこちらの物を
まとめて別部屋に入れた洗濯物の上に更に放り投げた。
リビングのコンセントを差し込んだままの掃除機を片付ける暇は無い...
仕方がないので、部屋の端に掃除機を寄せて
私はイケメンを迎え入れた。
すみれ:すみません...時間を間違えてしまいました。
イケメン:いや...もしかしたら僕が間違えたのかな...??
イケメンが時間を間違える訳がない!こういうミスをするのは私だって
相場は決まっておる!
とにかく、中にどうぞ....ほんまに失礼しました.....
よろしいんですか?良かったら僕はここでお話させてもらいますが...
イケメンにいらん気を遣わせてしまったではないか!
私は、なぜいつもこんな大事な時にこんなミスをしでかすのか...
イケメンを玄関に立たせて、お話など出来る訳がない。
先生、本当にすみません。良かったら中にどうぞ...
リビングのドアを開けた瞬間、私は爆音と共に床に崩れ落ちた。
何が起きたのか....!!
ドアの後ろに寄せていた掃除機が倒れホースが私の行く手を阻んだ。
私の足はそのホースの罠に見事に捕らえられた。ものすごい勢いでリビングに
足を踏み入れたことも災いし、私は少し浮き上がる形になり
飛んでしまった自分を支える為に、近くにあった椅子にしがみついたが
椅子は私の体重を支えきれず、私は、椅子と共に床に叩きつけられる事になった。

背後から、イケメンが
だ......大丈夫ですか!!立てますか!?
と、いかにも心配そうに声を掛けてくださった。
私は、自分が大丈夫なことを伝え、すっくと立ち上がり
気丈にイケメンを座布団の方へ案内した。
さ、どうぞ...先生、ここに座ってくだ..........



どえええええええええええ!!
だるまーーーーーーー!!

いやいや...これには深い訳が.....
ヨン様の靴下といい、アタシはいつもこんな趣味の靴下を好んで履いている
訳ではないのだよ...(爆)
といいつつ、こんなに毛玉がつくほど履きこんでいるのだが...
しかし、今はそんな事を言っている場合じゃない。
とにかく、洗濯物の中からどういう偶然かはたまたまたしても神様のいたずらか
この、だるまさんソックスだけが取り残されたようだ。
イケメンの座る、座布団の脇にね......
お母さん、お寿司屋さんで働いていらっしゃるそうですが
今日もお仕事だったのですか?
いいえ、今日は休みをとりました。
あ...そうなんですか。
イケメンは、話をマルの学校での様子に切り替えた。
マルの話では、大いに盛り上がった。
マルは、とてもクールなおとなしい印象の女の子というのが
低学年の先生の定番の評価だったのだが
3年生の後半くらいから、メキメキと持って生まれたお笑い好きと、ドSの素質が
開花して、ちょっとした人気者になっているらしい...
悪く言えば、お調子者....
そう、マルは正真正銘のドSなのである。
イケメンは、先生であるのでそんな表現は使わないが
マルの学校でのドSぶりに、私もイケメンも大爆笑。
あまりにも、笑いすぎて私はついつい頭をガクガク動かしてしまった。
ゴンッッッッ
鈍い音が響き、私のオデコに激痛が走った。
だ......大丈夫ですか......!?
本日2度目の、イケメンからのクエスチョンである。
先生....どうして....よりによって先生の時に
こんな失敗ばかりするんでしょうか....?
いつもは、これほどまでには.....
あの...どうかあきらめないでくださいっっ!!

何が!!!???

明らかに私は言葉のチョイスを間違えた。
諦めないでください、ではなく、見捨てないでください
いや、それも違う。
これからもごひいきにか....!?
こんな私ですが、変わっているとは思わないでください!!
そうだ!これが言いたかったのである。
でも、イケメンにしたら 私が変わっていようが どうでもいいこと。
意味のわからぬ、自己アピールをしてどないすんねん!!
っていうか、もう十分怪しさは伝わってるし...
変わってると思わないでください!何て言ったら、余計に逆効果である。
あれこれ悩んで出た一言が......
ほんまに、取り乱しました....
いや、違う〜〜〜〜〜!!
お見苦しい所をお見せしました。だろうが〜〜〜〜!!!
すみれ...もう再起不能である。
とぼとぼと、玄関にお見送りする私にイケメンがこう言った。
いやぁ....さすが、マルちゃんのお母さんですね!!
久しぶりに大笑いさせてもらいました。
ところで、ずっと気になっていたのですが....
それは、マルちゃんからのプレゼントか何かですか?
え...???
玄関の鏡に映った私の首には、大きな大きな首飾りが........

そうだ...私が忙しく食事の準備をしていた時に、モモが
お母さんにぷれぜんと〜〜〜〜〜!!と
首にかけてくれたのだった。
すっかり、そんなことを忘れてしまっていた私は、このままの姿で
イケメンを迎え入れ、そしてお見送りした。
そして、もう1つ...私は大きな失敗に気づかずにいた。
お酢をつけた私の手は、そのまま流すこともしなかったので
ものすごい刺激臭を放ち、それは部屋中に充満していた。
お母さん、今日もお寿司屋さんでお仕事だったんですか...?
お母さん、今日もお寿司屋さんでお仕事だったんですか...?
お母さん、今日もお寿司屋さんでお仕事だったんですか...?
答えはノーである。
イケメンの中ではこの強烈な刺激臭の原因は解明されぬまま..........
なのである...。
※先日の記事は、非公開にさせて頂くことにしました。
今も、話し合いは続行中ですが、やはり経過をお知らせする
ことは難しいと判断しました。


